8月31日の朝日新聞に広島県の「校内フリースクール」の記事が出ている。
広島県では、SSR(スペシャルサポートルーム)として今年度21校で取り組まれている。
「教室が苦手なら別のルームがあるよ」
教育長が前任校で取り組んできた「校内フリースクール」を広島でも広げようということだろう。
記事には「いろんな子がいるという前提で、教師の側が柔軟に対応すれば、子どもは学校に来て勉強する。教室での一斉授業でなくてもいいんですよ」という教育長の言葉が書かれている。
学校現場にいて、この「SSRの不登校支援」についてほとんど話を聞かない。
教師たちはどの程度知っていて、どの程度共感しているのだろうか。
不登校児の指導支援に苦慮して疲弊している教師たちは、特別な支援のSSRという校内フリースクールをどう思うのだろう?
私が関わった『普通の』学校では、まず「別室」として使える教室がないところが多い。
そして、かかわれる教員がいない。
保健室も1時間のみと制約され、それ以上いる児童生徒は早退させるというところもある。
姿勢が保てない子どもへの手立て(配慮)なども許可されない。
SSRでは絨毯の上で学習することが許されているようだが、それも許可されない。
そして、教師の不登校への考え方は旧態依然としているとしか言いようがない。
教育長が報道で語る言葉は県内の現場には届いていない。
どこに向けて、誰に向けてのメッセージなのか?
SSRという特別な場所があればいいというのではなく、教育長のその思いを早く県内のすべての現場の教員に、保護者に、県民にしっかりと伝えてほしい。
SSRという場がなくても、各校で工夫することははいくらでもあるのだから。
広島県のSSRやイエナプランなど全国の教育学者や研究者などには評価が高いのか、私にはそうゆう方たちから情報が届くことが多い。
「広島はすごいね。どう?」と問われても「さあ・・・?」としか答えられないくらい現場での情報はない。
「チーム学校」で動くことを前提にした学校で、SSWとして末端にいる私には届かない情報なのかもしれないが。それとも私だけが知らないの?・・・それもどうかと思いますけど・・・