観察してみよう

スクールソーシャルワーカーだった私は小中学校の全学年の授業をいつも見学していた。

全学年を見ていると、ここらへんの学年から授業も学校生活もしんどくなってくるんだなぁとか、特性のある人はこうゆうところからしんどくなってくるんだなぁとか、担任の個性でクラスの雰囲気がこんなに違うんだ!とか、学級崩壊とか先生の圧が強すぎて萎縮してしまっているクラスとかいろいろ勉強させてもらったのだが、不登校の予防ということはなかなか難しい。

いろいろなことが重なって不登校になってしまうのだけれど、学校に指導は「何とかして学校に来てほしい」になってしまう。「休んでみよう。休んでいいよ」と言ってはいけないことはないらしいが、先生にはなかなか言えない言葉らしい。

親の会でも、「幼稚園から行き渋りがあって・・・」とか「小学校でも生き渋ることがあって・・・」というお話はよく話される。頑張って学校に通ったけれど、中学や高校になって行けなくなったということになる。

よく頑張ってきたのだと思う。子どもさんも保護者さんも。

小さいときに行き渋りがある場合、その時に子どもさんの観察が必要ではないかと思う。単に疲れてしまっているのか?少し特性があるのか?学校の問題があるのか?とか・・・

学校は「どうすれば来れるようになるのか」を中心に考えがちだから、子ども中心には考えられない。ようすをしっかり見られるのは家族だと思う。家族も行かないことで焦ったり怒ったりなだめたりしてしまうと思うけれど、子どもさんも自分ではよくわからない理由で行けないということを感じて行動しているのだから、「少し時間をかけよう」くらいの思いで接してあげてほしい。

何も話せないまま親子ですったもんだしてしまっているご家庭も多いが、不登校を理解してよい方向に進める(学校復帰だけでなく)ためにも、不登校というものをよくわかっている第3者と話をしてみることも有効だと思う。

がんばりすぎないように・・・がんばりましょう。