「お父さんが不登校の子供のことを理解してくれない」ということを親の会ではよく聞きます。学校の中での面談でもよく相談されました。
親子の関係性、夫婦の関係、親族との関係などに影響があります。
おそらくお父さんは家族の中で一番社会と接している人です。会社の同僚が子どもさんの話をしたり、同年齢の子どもを持つ人の間で進学や受験の話になったりすると話題に入りたくない…とか。
お父さんは社会に一番近い人だから、お母さんのように子どもさんの理解をしようとする気持ちと世間の価値観の間で気持ちが行ったり来たりしてしまうのでしょうね。カウンセラーの内田良子さんは「お父さんは周回遅れのランナーのようなもの」と言われていました。子どもさんと一緒にいる時間が少ないんだから、しょうがない面もあります。
でもお家で子どもさんが学校に行かないことを否定する言葉を言うのはどうでしょうね・・・
お父さんもお仕事でしんどい思いをされている。できれば会社に行きたくない。でも家族のために働いているのに! ムカつくのもよくわかります。
お子さんの不登校を発端にして、社会の構造を考えてみてくださいな。
今生づらい人がいっぱいいるのは、大人が作り出してきた価値観や習慣をずっと引きずっているからではありませんか?自分がしんどい思いをしていることを訴えて変えようとしてきましたか?
子どもの不登校は社会に対する問題定義だと考えます。
お父さんだけがしんどいのではないのです。みんながしんどい。社会の価値観が変わらなければ何も変わらないのです。
お父さん、顔をそむけないでください。
会社で不登校の子どもさんのことを自慢してください。
家で楽しく生活している子どもさんの話を自信をもって皆さんにお話ししてください。
そうすれば生きづらい人たちが減っていくのではないかと私は思っています。