診断名に振り回されないように。

起立性調節障がいの記事が1月25日中国新聞に出ました。
http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=314072&comment_sub_id=0&category_id=110

不登校にかかわって25年あまりの間に、何度この話が出たでしょう。
出ては消える、出ては消えるの話がいくつかあって、「また出たね・・・」と不登校の親の会などで話しています。
起立性調節障害」もその一つです。
長い間不登校の支援をしていても、やっぱり気持ちがザワザワします。
当事者、保護者にとってはなおさらでしょう。

起立性調節障害で苦しんでいる方はたくさんいると思います。まわりの方たちも心配されていることでしょう。ゆっくりと治療することが大事ですね。

確かに不登校との関連はあると思います。
でも、不登校になった子どもの気持ちを考えずに「診断名」に惑わされないでほしいです。

「登校したくてもできない」と子どもさんが言っている場合、多くは「行きたくない」思いが強いです。
診断を受けて、「病気だから」と配慮しながら登校を続けていると、いつまでも病気も不登校も改善しないままになる可能性も考えられます。

不登校」を認めたくないお気持ちから、なにか診断名を・・・という保護者もおられました。
医療にかかれば何かしら診断名がつくこともあります。
診断名がついたことで安心してしまいその治療に専念してしまうと、不登校をしている子どもさんの本心を見誤ることもあります。一時は改善したように見えても、それ以後(少し大きくなった時)に再び同じようになることもあるかもしれないのです。ずっとその苦しさを抱えたままで大きくなっていくかもしれません。
しんどいことを保護者に伝えきらない子どもさんもけっこう多いと感じています。「どうせ親はわかってくれないから。何もしてくれないから。指図がうるさい」はリアルな子どもたちの言葉です。

いずれにしても、子どもさんの気持ちに寄り添うことが大事になると思います。
まわりの大人の価値観で、「良かれ」と思ってしてあげることが、少しも子どもさんもためになっていないことがあるかもしれないと思って、大人は自分を見つめなおしてみることも必要ではないでしょうか?