不登校の早期発見・未然防止・・・

1月31日の朝日新聞の記事で思うこと。

不登校が中学1年生で急増することは以前から言われてきたこと。

中学校の生活スピードは非常に早く、自分のペースで生活することができないため疲れ果ててしまう子どもが多くなるのは、現場(中学校)でも感じている。

記事にも書いてあるが、今までは「不登校後」の対応になっている。

文部科学省でも未然防止などについて年度内に動きがあるようだが、子どもに圧力がかからないように願うばかりである。

不登校の原因についてはいろいろなことが考えられるのだが、やはり現場(学校内)での対応が大事であろうと思う。学校内での対応が効果的であることは実感している。

教員の「子ども観」や「子どもの行動の見かた」によって、早期発見・未然防止は左右される。早く気が付く先生は1学期末から注意してみている。3学期になってやっと「何かおかしい」と思い始め、つぶやきはじめる先生もいる。

学校では不登校になるとスクールカウンセラーの面接から始まる。話ができる関係になればいいけれど、そうそううまくいく関係ばかりではない。が、教員はスクールカウンセラーが大好きでカウンセラーの言いなりである。カウンセリングを受けることによって魔法のように原因や解決法が見つかると思っているのかな?カウンセラーの「子ども観」がここでも問われる。

私は福祉の立場(ソーシャルワーカー)で学校に入っているので、不登校は「関係性の問題」と考え、関係者の環境調整を始めていく。

一般的な不登校朝日新聞記事の「階段の図」のような進み方をすることは確かである。だが保護者が一人でこれを理解して「待てるか」というのは疑問である。不登校以外にも家庭の問題、子どもの特性の問題なども絡むと、家族だけでは対処できない。

それを本人、家族、学校などの関係性を確認しながら、焦る大人をなだめながら、子どもの回復を見守っていくことで不登校が解消していく場合もある。

本人以外の原因での不登校は、大人たちの問題。話し合いを重ねることで解決策を探していく。時間が解決することもあるが、待てない大人も多い。

大人の価値観・子ども観を変えていけば不登校の未然防止は不可能ではない。

小さいうちから子どもの特性や家族の問題などを理解して、改善のための支援を受け入れてもらえるだけの信頼関係が築けるような学校に教師にになるべきなのだ。

今、子どもたちが行ける場所は小・中学校しかない。

学校の批判をしていてもはじまらないし、少しでも何らかの行動を起こしていくことが必要ではないのだろうか。

反省すべきは、今まで学校へのアプローチがほとんどできてこなかったこと。

相いれない問題は何だったのか?

不登校を支援するほうも、教員も、それぞれの思いを持っていたんだろうけれど、時代は進んできている。

頭をやわらかくして進んでいきたいと思う。