「若者ホームレス なぜ見えない」 〜yahoo!みんなの政治〜
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社会福祉法人で対人援助業務をする中でも、貧困の問題は大きくなっている。
若者から高齢者まで貧困に陥ってしまう人は少なくないが、若者は支援を受けようという意思が薄く、話を聞いて支援をするための書類作成の段階になるとあきらめてしまう人が多い。
相談室を出てから、どこでどうやって過ごすことになるのかが全く分からない。
所持金がなく、親とかかわりがなく、仕事もない。
2日・3日何も食べていないという人もいる。
できる限りのその場での支援はするのだが…
住所がないため履歴書が書けない。
お金がないため携帯電話も止められ、仕事を探そうにも「連絡がつかない人は受け付けない」と言われてしまう。
家に帰ることもできず、飲まず食わずで街をさまよう。
だが、身なりはきれいだ。
だから一見ホームレスだとは気がつかない。
若い人ほど「友達」の力が大きいのも特徴かもしれない。だがそれも長くは続かないようだが・・・
高校や大学を卒業している人もいる。
不登校をしていたかもしれない。いわゆる「怠学」という不登校。
学校に行っていても行っていなくても、彼らは字が書けなかったり、説明が理解できなかったり、文章を書く段階で投げ出してしまったり――と、社会生活を送るためのチカラや知識が不足している。
どこにどのように相談に行けばいいのか、または相談機関に行く、ということさえ考えつかない。
相談に来ても、大人の話は聞こうとしない。
それを見ていると「今までどれだけ大人に自尊心を傷つけられ、痛めつけられてきたのか」と思わずにはいられない。
彼らは社会の中での犠牲者である。大きくは学校や家庭・地域での経験であろうが。
社会が作り出しているという自覚がないまま、増えていく貧困。
「自己責任」「自立」を求められる福祉の世界。
裕福で高学歴の行政職員や福祉従事者には到底思いが至らない弱者の世界がある。
高学歴にならざるを得ない状況は、弱者の立場に立ちにくい。
なぜならば、社会福祉士・精神保健福祉士になるためには「大学の卒業」が必要だからだ。
だから、必要とされている支援を考えつかないのではないか。
少年が社会から疎外されていくかたちが「ひきこもり」や「ホームレス」だと思う。
大人の価値観を変えていかない限り、救われない若者が増えていくことは当然のことかもしれない。