くらし☆解説 「不登校追跡調査から見えてきたのは」 早川信夫 解説委員
Q1.最近の学校はいじめばかりが話題になりますが、不登校はどうなっているのですか?
A1.不登校の小中学生は、2001年をピークに減ってはいますが、このところほぼ横ばいで、今も全国で12万人近い小中学生が長期間学校を休んでいます。
今後の対策を考えるヒントにしようと、文部科学省は2006年に中学校3年生で長期間学校を休んでいた生徒の5年後、20歳に差しかかった時点で追跡調査を行いました。アンケートに答えたのは全国で1604人。集計結果が先日開かれた専門家会議で公表されました。
Q2.調査結果からどんなことが見えてきたのでしょうか?
A2.3点あげたいと思います。
1つは 本人と学校の認識に大きなずれ。
2つめは その後の進路は開かれつつあるが。
3つめは やはり苦手な人間関係づくり。
この3つです
Q3.本人と学校の認識に大きなずれというのはどういうことですか?
A3.なぜ学校を休むようになったのか、学校はこどもに問題があると受け止め、こどもは学校での人間関係に悩んでいたという認識のギャップです。学校を休み始めたときのきっかけは何だったのか、複数回答で答えてもらいました。
「いじめなど友人との関係」が半数を超えて最も多くなっています。ほかに「体罰など先生との関係」「部活動での友人・先輩との関係」なども多く、本人の問題もそれなりにありますが、いじめや体罰など人間関係のトラブルが影響していることがわかりました。
Q4.今のは本人の受け止め方ですよね。学校の認識はどうなんですか?
A4.調査対象になった若者が中学校3年生の当時、文部科学省が学校を対象に行った調査では、質問項目は違いますが、もっとも多かったのは「本人に関わる問題」の36%で、次いで「いじめを除く友人関係」「学業の不振」などどちらかと言うと学校の責任より本人の問題というニュアンスが強い傾向を示していました。Q5.いじめや体罰はどうなんですか?
A5.「いじめ」は4%、「教職員との関係をめぐる問題」は2%にとどまっていて、本人は学校での人間関係に悩んでいると答えているのに学校は本人のせいにしてきたすれ違いが見られました。私が以前話を聞いた不登校経験者は、小学校時代にいじめにあい登校できなくなりましたが、先生は「いじめた子は悪い子ではない」と取り合ってくれず苦しんだと話してくれました。なんとか頑張って中学校に通うようになったら、また同じクラスになり、再び通えなくなったということです。今回の調査がこども側の言い分であることを差し引いてもなお、学校がこどもたちの様子をつかみ切れていなかった、裏を返すともっとキチンと把握する必要があったと言えます。
pict:symbol2公共放送ですから、非常に一般的な話になっているのは当たり前だと思う。でも…ちょっとツッコんでみようかな。
子どもの数が減っているので、不登校の割合が減るのは当然。
人数についてはカウント方法について疑問がある。学校側の都合で欠席理由がどうにでも変えられるので。
追跡調査の地域について疑問があり、調査をした機関の信頼性が低い…ということを言っているひともいる。
子どもと学校の認識のギャップ。
今さら?という感じは否めない。20年以上前から言われていることではないですかぁ。
学校という組織の在り方が時代に合っていない。学校での年長者、管理者の価値観の変化が全くないこと。時代の変化についていけていない年長の教員が教育委員会のほうばかり向いている。
教員の「人間へのかかわり方」が大学の教科書以上のものでない。
子どもは教える対象であるという考え方。言うことを聞かない子どもは気に入らない、何か言ってくる親も気に入らないという教員は少なくない。でもそれは問題にはならない。
何も問題なく教員になっている「学校大好き」な人に、子どもたちのしんどい気持ちが理解できないのではないか。
「学校は行かせなくてはいけないところ、行くべきところ」という価値観が、大人が学校を客観的に見る目を濁らせている。子どももこの価値観に縛られて身動きが取れなくなっている。
「学校に行かない権利」が子どもにはあるよ。
学校に行かなくても、しっかり自分の人生を歩んでいる人はいっぱいいます。
学校、休んでもいいんだよ!