【教育新聞8月31日 記事】不登校特例校の名称変更 

不登校特例校改め「学びの多様化学校」に 文科省が名称変更

 
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  • 文科省は8月31日、不登校児童生徒の実態に配慮して特別の教育課程を編成できる「不登校特例校」の名称を、「学びの多様化学校」と変更することを決め、同日開かれた「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策推進本部」(本部長:永岡桂子文科相)の第2回会合の中で公表した。全国24校の不登校特例校の児童生徒・教職員から意見を募り、同本部による審査の結果、東京都在住の教職員の案が採用された。

    不登校特例校については今年3月、文科省が取りまとめた「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」の中で、「関係者に意見を募り、より子供たちの目線に立ったふさわしいものとする」と、名称を変更することが予定されていた。それを踏まえ、5月24日から7月14日にかけて不登校特例校の児童生徒・教職員に対して意見募集を行い、86件の応募の中から「学びの多様化学校」が選ばれた。

     永岡文科相不登校対策推進本部の会合の中で、新たな名称について「一人一人の子供が自分のペースややり方を大事にされ、多様な学びが保障される学校の在り方を表現したいという思いが込められたもの。日々、不登校特例校に通う児童生徒と関わる教職員からいただいた、現場の視点に立った名称だ。私としても一人一人に応じた多様な支援を行い、誰一人取り残されない学びの保障を実現する、COCOLOプランの考え方を体現する名称だと考えている」と語り、「早期に全ての都道府県・指定都市に、将来的には分教室型も含めて全国300校の設置を目指して、取り組みを進めている」と説明した。

    文科省が30日に公表した来年度予算の概算要求では、COCOLOプラン関連事業に115億円を要求している。その中では不登校特例校の設置準備支援(20校分)や設置後の運営支援(10校分)のほか、校内教育支援センターの設置(3600校)、教育支援センターのICT環境の整備、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置充実などが盛り込まれた。

    不登校特例校の新名称「学びの多様化学校」を公表する永岡文科相
    不登校特例校の新名称「学びの多様化学校」を公表する永岡文科相

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